「なんじゃあ、こりゃ〜〜〜〜!!!」




ってなったのは、あたしだけじゃなく、その後トイレまで追いかけてきた瑞穂もだった。




「ね?わっかんないでしょ?
なんであたしばっかり“最後の宿題”なのよ……」




一応瑞穂のも確認させてもらったけれど、宿題なんて全く書かれてなくて。




「うう〜ん……
今日伝えたいってのが引っかかるわよねぇ。
まるで誰かさんみたい……」



「それって、あたしのこと言ってんの?」



「他に誰が居るよ。卒業式に告白なんてベタなことする人」




ムキーーー!!




「瑞穂だってしようとしてたくせに!
1週間もフライングするってどういうことよ!」



「ちょうどタイミングよかったんだから、しかたないでしょう?
うるさい子ねぇ。
せっかく一緒に考えてやってんのに……」





そう、そうなのよ!
この女、『一緒にコクろう』なんて言っておきながら、1週間も前に済ませてたんだから!



しかも結果は−−−




「あっ!ダーリンからのメールだ♪」




そう、まさかまさかの大成功。




親友にフライングされた上に、彼氏ゲットも先を越されるとは……




聞いた時は、マジでア然呆然。





「卒業おめでと、だって。いや〜ん、自分だっておめでとうのくせにぃぃ」




今は、妬みと怒りが半分ってとこかな。





「……付き合ってらんねぇ…」






ピンクな瑞穂はほおっといて、あたしはまたすごすごと教室へ戻ることにした。








´