『ただ今より、第39回 卒業証書授与式を執り行います……-−−』





体育館中に厳かな?教頭の声が響く中始まった卒業式。





次々と名前を呼ばれ、壇上へと上がっていく生徒達。





皆はこの瞬間が緊張するってぼやいていたけれど、





あたしはこの後に待つモノの方がもっと緊張するよ〜〜!!!





………とはさすがに言えなかった。






だって、手をもじもじ動かしては、斜め前に座る瑞穂に睨まれてるあたしを待っているモノ−−−





それはもちろん耀太への告白なわけで。





1週間、いや、1ヶ月前から、頭の中でシュミレーションし続けてきたこと。





今日がその本番の日。





名前呼ばれて、ただ紙(卒業証書)を受け取るのとはわけが違うのよ?





いよいよ長年の想いをぶつけちゃうんだよ?






うひゃあああ!!
どうしよう!?
緊張するぅぅ!!!



もじもじ そわそわ



キッ−−(瑞穂の無言攻撃)



“すみませぬ…”(ジェスチャー)





何度もコレの繰り返し。





はぁぁ……



だってしかたないじゃない。





『………えで』



緊張するもんは、するんだし。



『………かえで』



しないもんは、しないんだし。



『コホンッ……藤村 楓!』





「へっ!?は、はいぃ!!」






始業式に引き続き、あたしが周りに白い目で見られたのは言うまでもない話。






…………とほほ。







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