「赤い……薔薇」 私はそれが呪いの証みたいで、怖くなった。 「何なの……?」 私はゴシゴシお湯の中でこすった。 だけどその薔薇は、更にクッキリ薔薇の形に近づいていくだけだ。 「いや……いやぁ……」 湯ぶねに浸かっているのに、体がガタガタと震える。 なぜなら、この赤い薔薇の証を思い出したから。