――――遅い。 私が部屋に戻って来てから5分くらい経つ。 「あー、もう!」 なんで、心配してるの! レオンは一番強いAクラスの使い魔だって言ってたじゃん! 「信じろ! ……レオンの事を……」 無理矢理、自分に言い聞かせた。 突然、お母さんの顔が頭に浮かんだ。 私を捨てた、お母さん。 ――――お母さんの事を、信じてたのに。