私は治療されているのを忘れ、 壊れてしまうのではないかという位、強くレオンに抱きついた。 大好きッ――――。 叫びたかった。 レオンの甘い、フルーツの香りが鼻をくすぐる。 「水樹……ッ」 レオンは、私を受け入れるように抱きしめてくれた。 強く、強く。 温かいレオンの体温が、私の冷たくなった体を温めていく。 冷たいな、とレオンは力なく笑った。