途端、けたたましい音立てて粉々に破壊されたそれを目の前にして、オッサン達は驚愕に固まる。


その間抜けたアホ面を眺めて心の中で爆笑したあたしは、ささやかな‘土産’として一人に一発ずつ蹴りをお見舞いしてやった。



汚いオッサンの顔にめり込む、自分の銀製のブーツの光沢が堪らない



「ぐあぁっ!!」


「待て!へレジー!」


周りから沸き上がる悲鳴と口々に叫ばれる怒号を背中に受けながら、あたしは蔑まされる快感に身を委ねた。




そう、これでいい

どうせ、あたしは嫌われ者




「───…ッ、このゴートめ!早く絶滅してしまえ…っ!!」


そんな言葉だって、痛くも痒くも何ともない



“へレジー”…異端児と称され、皆にコケにされ忌み嫌われようとも構わない。




「“あの男”に伝えときな!あたしの首に鎖つけようだなんて、あと100万年は早いってな!!」




だって、あたしは……

神聖なる贄の一族『GOAT』のたった一人の生き残りなのだから───…




*To be continued...?