へたれンパイア~バイオレンスな生贄~



「何だと?」


「へぇ」


それにお互い違う反応を示しながらも、キルバッシュとウェルシーは興味深げに、あたしの顔を見つめてくる。


その瞳が、次に動くあたしの唇を期待していた。


だから、せっかちなウェルシーに急かされる前にと…あたしは、早くにそれを口にする。



「全く同じように切り刻まれた死体の山の他には、そこには何も存在しなかった」


「…は?」


すると、今の言葉の何が分かりづらかったのであろうか…相変わらず、頭の弱いウェルシーが怪訝な顔で問いかけてくる。

その理解力の無さに、あたしはもうバカにするのも疎まれた。



「要は、争った形跡がなかったって事だね」

そんなバカウェルシーに助け船を出すように、キルバッシュが分かりやすく注釈をつける。


そして、それには流石の奴もハッとしたようだった。



「…一方的に、殺られたって事か?」

まさかと言った感じで問いかけてくる鈍感さに、あたしは軽く舌打ちする。