へたれンパイア~バイオレンスな生贄~



「まぁ…兄!それは本当ですの!?」

もちろん、真っ先に飛び勇んで喜んだのは、他でもない…マティリアこと、マティー


キャピキャピと片足ずつ上げて飛び跳ね、組み合わせた手を胸の前にかざし、嬉しさを大々的に表現しながら、扉の側にいるメフィストと男の元に駆け寄った。



「うん、本当だよ。姉さんは、とあるヴァンパイアブラッドを探してるんだって。

だから、俺達と一緒にいればすぐに見つかるよって、教えてあげたんだ」


得意満面の笑みで人さし指を立て、雄弁に物を語るメフィストに、あたしは呆れて声も出せない。



誰が!いつ…!!あたしが、お前らと暮らすと言った…!?


マティーに押し倒されて床に寝そべったままの体勢で、怒りと驚愕にパクパクと口を開閉させた。



「よしっ!じゃあ、まずは姉さんに食べて貰えるような美味しい料理を作らなきゃ!!」


「では、わたくしはお姉様にお似合いになるような美しいドレスをご用意致しますわ!!」

二人で勝手に盛り上がる会話をよそに、あたしは放心状態で頭を抱える。



…頭が痛い……否、いっそ壊れて欲しいくらいだ…