「……何がだ」
背後から聞こえて来た声に、ゆっくりと振り返り答える。
「……俺の言ってる事」
ゴロン、とミノムシみたいに丸くなり、顔を押さえながら転がっている姿は、まるでイジけた子供のようだった。
「信じれる確証が、どこにある」
冷たくそう言い放つと、指の隙間からグスッと水音を響かす。
……何だかもう、よく分からなくなってきた。
折角、ヴァンパイアブラッドを追い詰めたと思ったらへたれで…そのへたれが、人間かと思いきやヴァンパイアブラッドで…………結局、よく分からん。
そんなやるせない思いに小さく溜め息を吐くと、それは思わぬ声に拾われる事となった。
「じゃあ、これで信じる?」
脳髄を揺さぶられるような低い声にハッとする間もなく、自分の首と腹部に回される腕
背後からネットリと絡みつくように這いまわるその指先は、驚く程に冷たくしなやかで、全身に悪寒がはしった。
「……メ…」
驚愕にあたしが顔を振り向ける前に、生暖かい吐息が露出した肩にかかり、チクリとした痛みが全身にはしる。


