「ウルサイ。どけ、変態」
それを軽く足蹴にし、あたしはまた目的の場所へ向かって歩を向ける。
「い゛や゛だ゛あぁぁぁー!待って~置いてかないで~死ぬ~~!!」
それでもしつこく足にまとわりついて離れようとしない男に、沸き上がる殺意を必死に抑えつつ問うた。
「そもそも…何で、お前はこんな所にいる?ココは、一般人の“禁止区域”のハズだぞ」
ジトリと目を据わらせ疑惑の視線で見下ろしてやると、ソイツは少し困ったように視線を下げ、ソワソワと落ち着きをなくし始めた。
そのあからさまな怪しい態度に、あたしは直感的に何かを悟る。
コイツ、何か隠してるな…?
そして、そう思ったが早いか、男の肩を蹴りあげその体を仰向けにすると、すぐさま銃を取り出して向ける。
「ひっ…」
暗い銃口の先が真っ直ぐに自分の額を狙っているのが分かったのか、男は小さく息を呑んで緊張に体を硬直させた。
「言え、お前の目的は何だ」
「も、目的…?」
「しらばっくれるな。何の目的も無い奴が、こんなヘンピな場所に来るハズがないだろう」
そう言って、探るような目付きを向けたまま、そのトリガーにゆっくりと指をかけた。


