電車の中は誰もいなくて、 俺が夏奈に手を出すように、仕向けられているようだった。 「夏奈………」 「何?」 「俺、夏奈が好きだよ。」 真っ赤になる彼女。 「何いきなり。 今さらキライって言われても、あたしが離さないんだから! あたしだって、 大好きだからね!!」 「フッ…… ここ、電車の中だよ?」 あっと声をあげて、さらに真っ赤になる彼女。 俺の彼女。