「蜜菜、ご飯よ。」



「はーい。」





もう晩ご飯出来たのか。





私は、晩ご飯に行く前にゆかりにお礼のメールを送った。

これからもヨロシクってね。





「遅かったじゃない。」





怒られちゃったけど気にしない。





「ゆかりにメールしてた。」



「あら、ゆかりちゃん?
今は市東だっけ。元気にしているのかしら。」



「ゆかりなら元気だよ。さぁ、ご飯食べよ。」





今日のメニューはハヤシライス。
そういえば、あいつはうちのハヤシライスが好きだった。市販のルーで作ってるだけなのに。





って、まただ!

ダメだよ…進むんだから。





「そういえば…治也くんは、ハヤシライスが好きだったわね。
もう、ずいぶん経つわね。」





母親が、私の前で治也の話をするのは初めて。

私たちが付き合っていたのを知っていたし、気をつかっていたんだろうけど。





「蜜菜、あなた、最近少し変わったわね。
明るくなったし…お母さん、すごく嬉しい。治也くんには悪いけど、ね。」





……私はいったい。

どれだけの人に心配かけたのか。