ひと夏の思い出

「彼氏?私に居ると思う?」

「思わねぇよ。
そんな部活大好きなヤツに。」

それはちょっと傷ついた。
嘘でも居ると思うって言ってほしかった・・・。


「ピンポンピンポン大正解。
分かってるなら聞くこと無いじゃん。」


「俺・・・。
葉那のこと好きだ。付き合ってくんねぇ?」


私自分でも分かる。
今絶対顔真っ赤だ。

「冗談きついって。
悠君彼女居るでしょ?」

「高校生になってから急に伸ばし始めた
真っ黒な髪も」

あ・・私の精一杯の発言は無視ですか。

「部活に一生懸命な時も
授業を受けてる顔も、
今真っ赤になってる顔も。
好きだ。」