小声だけど、聞こえてくる話声。

「うわ~」
「もしや、修羅場!?」
「イッタそ~」
「男の人、かわいそ~」


そんな風に、周りの人からや…



「有り得ないし。
なんで疾風を!
…疾風、大丈夫?」


疾風の隣に居る人からの侮辱した言葉。
それと、疾風を心配した言葉。

どれも…皆、疾風の味方だ。



玲「今まで、ありがとうございました!
…じゃあ!!」



何も思わず、ただ走り出した。
でも、そんなのは気にならない。
気になるのは、私が…泣いていること。
何故、泣いてんの?

疾風がさぁ、女ったらしってことは前々から気付いてたし。
今更、泣く意味がわからない。
自分が自分のことをよくわからない…