アイ・マイ上司とlove☆days



そう、美紀さんと渡辺さんを引き裂いた事情はココにあって。



不正を発見した渡辺さんへの逆恨みに、前課長に襲われそうになったのだ。



人としても、社会人としても、どう差し引きしても最低な男に・・・





「あの時ね、未だに何でか分からないけど…朋樹が助けに来てくれたの・・・

そこでね?逆切れし始めた課長と、チョッとした暴力沙汰になってさ。

騒ぎになった事で不正経理もバレて、結局ソイツが解雇されたのは良いけど…。

私が襲われかけた件だけは…、内部処理しようとした会社側が揉み消そうとしたの。

それに朋樹は悪くないのに…、責任とか何とか言って支社への異動辞令を出されてね?

自分のせいで…、ぜんぶ…朋樹の未来を壊したの、私が…」


「っ、美紀さ…それは!」


「だけど!昨日、全部朋樹から聞いたの。

朋樹が志願したんだってね…?じゃなきゃ、別れなかったのに…」


これまでを回顧して笑った彼女の頬を、ツーっと伝っていく一筋の涙。




それはあまりに重くて、苦しくて、辛かった年月だったと伝わってきて。



気づけば私の頬は、止め処なく溢れ出る涙で濡れていた・・・