部屋に着き、一通りのことを結衣に話したら、こう言った。



「今度ばかりは許せないね」


「だから別れたんだよ…


あっちは納得してくれてないみたいだけどね…」



「そりゃそうだよ、隼人、夏希のことそうとう好きだったみたいだもん。」



「でも、いつもキスどまりだった」



「隼人、怖かったんじゃない?


隼人がヤれなかったのは、本当に夏希のこと大事に思ってるからじゃない?


無理やりヤって。夏希が離れてくの


だからどうしても抱けなかったんじゃない?」



「そうだとしても、あたしは隼人から離れて行くことなんて無かったのに……


抱いてくれない方のが苦しかった。


辛かったよ。こうなる前に本当のこと言ってほしかった。」



「それが、隼人の不器用なところなんじゃない?


そういうところ分かってあげるのが彼女の役なんじゃない?」



「そうかもしれない……


ただ。他の女の子と、それも親しげに話してた。」



「それは許せないよね、でも、別れて良かったって思うなら、もう隼人のことは忘れよう?


次の恋なんて、夏希美人なんだからすぐ見つかるよ!」


そう言って結衣ははにかんだ。