「あれ(指輪)は、クリスマスプレゼントだろ?」


龍美は信号待ち中、私の髪の毛をぐしゃぐしゃと手で触ってくる。




「龍美こそ。私が『クリスマスプレゼントのお返し何が欲しい?』って聞いても、『いらない』って言うじゃんか!」



私だって‥

龍美にプレゼントあげたいのに…





「俺はお前がくれた“ミサンガ”がある。だからいらないよ」


龍美は信号が青になると‥車のハンドルを握り、車を走らせ口を尖らせながらそう言った。




ミサンガ。

付けててくれて嬉しいけどさ…