天国に近い場所

ボロボロと涙が零れる。



やっと会えたのに…



「……………バカ…」


私はその場から走り出した。


走りながら、流れている涙が視界を奪う。

何処かへ向かっているわけでもなく、家に帰るわけでもない…



ただ‥

もう龍美とあの女の人が一緒にいる所を、見たくなかった。






「‥志乃!」


涙を拭きながら走っていると、私は誰かに腕を掴まれた。




「…!」


振り向くと…息を切らした龍美が、私の腕を掴んでいる。





「志乃…」


そして龍美が腕から手を離し、私を力いっぱい抱きしめた。