「ま。志乃のバカさには呆れるけど…こうやってまたアンタと会えたから、許してあげる〜」


「…夏莉」


夏莉の笑顔を見たら‥すごくホッとして、少し泣きそうになった。

私は泣きそうな目をグッと堪え、ブレザーのポケットからタバコを出した。






「それ……タバコ?」

「え、ああ…うん」

「タバコ、吸ってるの?」


夏莉は心配している様子。




「ハハ、吸ってはないよ。ふかしてるだけ…このタバコ、龍美が吸ってる銘柄の同じなの…」

「え‥」

「このタバコの香がすると、龍美が側にいるような気がして…ホッとするんだ…」