天国に近い場所

私の目からは、大粒の涙が溢れる。

辰夫おじいちゃんが、私の背中を優しく摩ってくれる‥



なによ……

着替えてたなんて‥嘘じゃない……


バカ龍美………





「志乃さん。私は今になって…少し後悔していることがあるんですよ…」


辰夫おじいちゃんが私の背中を摩りながら、静かに口を開いた。




「後悔…?」

「ええ。ここでは、現実の自分が住んでいる町や件名…全て他人には教えられないルールを、もうあなたもご存知ですよね?」

「はい」


私は涙を手で拭いながら答えた。