「こんにちは」


私は廊下の突き当たりのドアを開け、ヒョコっと顔を出した。





「あれ?志乃さん」


辰夫おじいちゃんがパイプオルガンの椅子に座り、クルッと振り向く‥



そう。

私は辰夫おじいちゃんがいる教会に、遊びに来たのだ。




「お久しぶりです。遊びに来ちゃいました…」


私は辰夫おじいちゃんがいるパイプオルガンに近づき、笑顔を向けた。





「少しは元気になったようですね。安心しましたよ」

「え‥何でわかるんですか?私が元気なかったって…」


辰夫おじいちゃんと会うの、久しぶりなのに…