「――――る‥」



龍美がそう私に告げた瞬間‥

夕日が完全に沈んだ。


その言葉は‥私の心に無数の針を刺したみたいに、ズキズキと痛むものだった。



胸騒ぎって…当たるんだね‥

これも、女の勘ってやつかな。



私の耳には‥


波の音も

カモメの鳴く声も


そして‥



龍美の声さえも、聞こえなくなった……


時間が止まったみたいに、私は固まり…

涙だけが一粒流れ落ちた。










「俺‥あと数時間で、ココから消える…」