「だって泣いたら…もう健太郎には会えないみたいだろ」

「!!」


龍美のタバコを吹かしながら、海を真っすぐ見つめていた…





「俺は…いつかこの世界から消えて、現実に戻ったとしても絶対あきらめない。お前を見つけて…絶対に健太郎も見つけ出す…」


龍美はポケットから携帯灰皿を出し、タバコの火を消した。





「絶対に健太郎を見つけて。またお前に会わせてやるから。だからもう、泣くな」


そう言って龍美はニコッと笑い、私の頭をポンッと叩いた。





「うん…」