天国に近い場所

「健太郎くん!」


私はその場にうずくまり、うわんうわん泣いた……

隣で夏莉と正樹さんが、寄り添う様に泣いていた…





ガラ‥


龍美がベランダから家に入って来る。

ほんのりと龍美が吸っているタバコの香がした…


そして龍美は私の腕を引っ張り玄関に向かい、私にサンダルを履かせすると外へ出て歩き出した。









どこへ行くの…?


今の私に、そんなことを聞ける余裕もない。



悲しくて、悲しくて…

龍美に手を引かれて歩きながらも、ずっと泣いていた…