天国に近い場所




「そう‥」



私はベランダから家に入り、ソファーで眠る健太郎くんを抱き抱えてソファーに座った。

健太郎くんは、私の腕の中ですやすや寝てしまっている‥


お風呂に入ったばかりの健太郎くんの髪の毛はまだ濡れていて、
髪からはシャンプーのほのかな香りがした…




そういえば…

初めて健太郎くんと会った日も、こうやって健太郎くん私の膝で寝ちゃったっけ‥?

人見知りも全くしない子だったよな‥‥




健太郎くんが消えてしまうまで、あと【一時間】

私たちはしばらく誰も口を開かずに、ただ健太郎くんの近くに寄り添っていた。



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