天国に近い場所

ゴクリ


私は、自分の唾を飲み込んだ。




がんばれ、私!

今日は、一緒に寝るだけなんだから……


心の中でガッツポーズを決め、龍美の部屋へ向かった。










コンコン



龍美の部屋を、ぎこちない手つきでノックする。




「入って」


中から、龍美の声が聞こえた。






ガチャ


ドアを開け中を覗くと、龍美はベットに寝転がっていた。





「こ、こんばんは」

「何言ってんだよ。早く入れよ…」


龍美は小声で言って、手招きをする。



龍美の部屋にも、ベットが二つある。

龍美が寝転がっている隣のベットで、健太郎くんがすやすや寝ていた。