「うん」


龍美は健太郎くんと手を繋ぎ、玄関へ歩いて行く。



どうして、あんな怖い顔したんだろう…?





「あたし苺アイスね♪」

「俺は抹茶で♪」


夏莉と正樹さんが、私を見てピースサインをして言った。




「わかった!じゃあ、ちょっと行ってくるね」

「行ってらっしゃーい☆」


私は玄関でサンダルを履き、外で待つ龍美と健太郎くんの元へ走った。







ミーンミンミンミン…

ミーンミン…




蝉の鳴き声が、耳につく‥



この世界にも…蝉がいるんだな。

聞くことによると、ココは年中“夏”らしいし…