あたしはそんな遼平さんを見つめながら、辺りを見回した。
あれからあたし達の間には変化があった。
まず、あたし達が今住んでいる住居。
遼平さんが住んでいた豪邸では広すぎるという事で、去年、あたし達は都内のマンションに引っ越してきた。
メイドさんも執事さんも居ない、あたし達だけの空間。
「何ニヤけてんの?桃」
「へへーっ!」
あたしは未だに唐揚げにかぶりついている遼平さんに対して、舌を出して笑いかけた。
そして、1番変わった事。
―――あたし達はもうすぐ、ママとパパになるの…。
.
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…