「という訳なんですよ」



「そ…そうだったんですか…」




数分後。

あたし達の驚きがようやく治まった所で、男の人は何かを思い出したように手を叩いた。




「そうでした、自己紹介がまだでしたよね?

僕は河村依知、そして僕の横にいるのは―――」



「妻の河村光里です。

よろしくお願いします」




光里さんはニッコリと微笑むと、依知さんの手を握った。


ラブラブで羨ましいな。



あたしがそんな事を思っていると、遼平さんも口を開きだす。




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