突然呼ばれた名前。

聞き覚えのある声。



俺はある予想を立てながら、声のした方へと振り向いた。


そこには、俺の予想通りの人物が。




「やっぱり依知じゃねぇかよ!

俺の偉大な弟よ、久しぶりだな!」



「…兄貴」




そこにいたのは、ノーテンキ野郎の俺の兄・那知。


よかった。もう一人このパーティーに似合わない凡人がいたわ。



俺は光里を見ると、お互いに安堵の表情を浮かべた。

…光里もどうやら俺と同じ事を思っていたらしい。




「何で兄貴がいるんだ?」



「いや、奈美が招待されたから俺もな。

お前らは?」




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