「あ、泣いちゃってごめんなさい…。」


女の子がそう言って俺を見たとき、はっとした。


いつまで見とれてんだよ…。


「い…いいよ!その顔じゃ学校にも行けないし、家帰るにしてもまた電車乗りづらいだろ?とりあえず、そこのベンチ座って落ちつこ。」


俺は近くにあったベンチに女の子を座らせて、俺も横に座った。


時計を見てみると08:30

あと5分で学校が始まる。

遅刻するしかないか…。

そう思っていると、女の子が口を開いた。


「あの…学校間に合いませんよね?すいません…。」


「別に大丈夫だって!俺、こう見えて成績優秀だから。それより君は?」


女の子が制服着てたらどこかわかるんだけど、私服だからわかんないんだよね。