イジワル王子とお姫様

ナツキくんと目が合う


嫌なヤツって思っても、やっぱり体は正直で…。心臓がドキドキ、鼓動が早くなりだした


「か…らかわないでよ」


「別にからかってるわけじゃないって。何でそんな人をすぐ好きになれんのか教えて欲しー」


ナツキくんはそう言うと、通りすがりの店員さんに烏龍茶を注文してくれる


そこでその話は終わるかと思えば、まだ終わってないみたいで


「やっぱアレか。こないだオレが道でぶっ倒れてたから可哀想になった?守ってあげたい…みたいな」


そして、今日一番の笑顔でハハハッて笑う


「違うよ…」


「へー。オレ、前にあんたに会った事あったっけ?」


ナツキくんは私に質問しながら、テーブルに肘をついて私の顔を覗き込んでくる


やだっ…そんなに近づかれると、緊張する