イジワル王子とお姫様

確かによくボーっとしてるって言われるけど。考え事すると自分の世界に入っちゃう時がたまにある。良くないよね・・・


「ハゼくん、私合コン苦手で・・・。マーコみたいに楽しく会話とかできないし、空気読めない女なの。ごめんね、ほっといて」


そう言うと、ハゼくんは私の腕を持ったまま微動だにせず、目を丸くしてる。そして、突然笑いだした


「ははっ!おもしれー、それ冗談?」


冗談じゃなくて本気なんだけど・・・。今時、合コン苦手です~ってかわい子ぶってる女がいんのか?って顔で私を見る


「桃ちゃん、今日初めて顔合わせした時、オレん事じっと見てなかった?」


・・・見てないです~


目を逸らした後、人数確認して、ナツキくんがいないと思ってみんなをじっと見てて。その時の状況を思い出す。・・・もしかしたら、見てたのかな。他の事考えてボーっとしてたから、無意識のうちにハゼくんを見てたかも!?最悪だぁ、勝手に勘違いしないでよ~


「ハゼくん、それ勘違・・・」


言い終わる前に、握った腕をぐっと引き寄せられる