イジワル王子とお姫様

「ハゼくん、この子逃げないように見張っててよ」


マーコは笑いながら、私を席から押し出した


何の因果か、ハゼくんと店の奥にあるトイレへ行くはめに


トイレに行く通路を歩きながらも、ハゼくんは私に話しかけてくれるんだけど、何だか頭は上の空


このままだとナツキくんと一言も喋らないまま、お開きになったりしないかなぁー。どうしよ・・・


「桃ちゃん」


「えっ!?何?」


突然、ハゼくんに腕を引かれる


「桃ちゃんて、ポ~ッとしてるよなぁ。天然?」


天然?とか言われて、はいそうですとはなかなか言いにくい