イジワル王子とお姫様

『桃ってさー…』


『うん?』


『…まぁいいや』


『えー!教えてぇ』


『ん…。痛かったら言えばいいのに。幼稚園休むとか』


『ママね、熱が出ないと絶対休ませてくれないの。何回か言ったけどダメだった…』


『そーなんだ?じゃあさ、オレには言えよな。痛かったらまたこーやって一緒にいるから』


『うんっ』


『誰かにいじめられたら、ちゃんと言えよ?』


『うんっ!ナツキくんは私の王子様だねっ!』


私がそう言うとナツキくんの顔が真っ赤に染まる


『ばっ、バカやろ。んな恥ずかしい事言うなよなぁ』