イジワル王子とお姫様

―――遠い記憶…


ナツキくんの優しい笑顔


『桃、何で今日みんなと一緒に遊ばないんだよ』


『ナツキくん…あのね、今日お腹痛いの』


『ふーん。だったらここにいてやろっか?』


『いいよ。みんなと遊んで来て』


『飽きた』


『え?』


『今日はもう遊ぶの飽きた。だからここにいる』


ナツキくんは私の横に腰を下ろすと、顔を覗き込んできた


『顔青いよな…大丈夫?』


『うん。たまになるの。先生には言ってないの。じっとしてれば治るから…』