イジワル王子とお姫様

体に回した腕は、優しく私を支えてくれてるけど、何となくフニャフニャな気分


ナツキくんは少しずつ場所を動かし、何度もキスをすると、浴衣の合わせの所でピタリとキスをやめた


それは…


私がしっかりと浴衣の胸元を掴んでいたから


「…手ぇのけて?」


いささか不満そうな顔をして、ナツキくんが私の胸元を指先でなぞる


「…やだ」


「ヤダって…そんな可愛い顔で言われっと、ますます我慢できねぇんだけど…じゃあ、どこから攻めて欲しー?」


ナツキくんは挑発的な顔をすると、指先で私の髪を弄ぶ


どこって…どこもダメだからぁ~


今日のナツキくんは危険だよ。いつもと違う…


旅行のせい?それとも、月の光のせい…?