イジワル王子とお姫様

私がそんな事を思ってるうちに、杏は勝手に車に乗り込み、窓を開けて中から顔を出す


「早く出発しようよ!おじさんのせいで、今日の予定かなり押してるんだから。本当なら今頃ビューポイントで写真撮って、アイス食べて、お土産買ってるよ?」


「あ~、そうだった。待ってるつもりが、いつの間にかみんなを待たせてたもんな。悪かった!」


ナツキくんのお父さんは、みんなを見渡し苦笑する


「おやじー、これオレの彼女」


へっ?


ナツキくん、お父さんにサラッと私を紹介すると自分はさっさと車に乗り込んでしまう


うわっ、紹介されちゃった


嬉しいけど…あまりにさりげなさ過ぎだよぉ