イジワル王子とお姫様

「何だった?」


「分かんない」


杏は肩をヒクヒクさせて笑ってるだけ


「分かんないって…。え~、私にも教えてよぉ」


杏に懇願すると


「だっ…て、銃士くんが耳舐めるんだもんっ!くすぐったいよ~」


みっ、耳?!


銃士くん恥ずかしそうに笑うと


「だってよー、杏ちゃんいつもスキなさすぎて、近寄れねーんだもん。珍しく今スキだらけだったから思わずやっちった」


って言ってる


「も~、バカバカ」


そして二人、またじゃれ合ってます…


ナツキくんの行き倒れ事件の話はどこへやら…


そうこうやってる内に、新幹線はいつの間にか
目的地へ到着した