イジワル王子とお姫様

「…言い直す。あれは、ハゼとの約束だったから、やらなきゃなんなかったんだよな


まぁ、結果オーライだったから良かったけど、あれ外したらマジ最悪だよな…」


ハゼくんとの約束?


「勝算なくて誰がやるかよ、あんな事」


ナツキくんは、笑って握った手にキュッて力をこめる


もう。思い出すだけで恥ずかしいよ…


ハゼくんとの約束だったんだ?もしかして、電車の中でコソコソ話してたのはそれだったのかな


あの時はまだ半分冷たかったし、その後?帰ってから?


キョトンとしてナツキくんを見ると、また下向いて寝ていた


杏が銃士くんをつつく


「でも、あれはアレで良かったよ?でもさぁ、何であんな所に倒れてたの」


「だろ?笑うよな。実はさぁ~…」


銃士くんが、杏にコソッと話してる


えーっ、何?何!私にも教えてぇ!!


二人の前に乗り出して聞こうと思うと、瞬間杏が大爆笑


えぇ~!聞きたぁい