イジワル王子とお姫様

「オレが桃香を好きな所!1つ目っ!」


え…


ええぇ――――っ!?


男性陣も杏も、ニヤニヤしてナツキくんを見ていた


ナツキくん、何言い出すの!?


私が動揺しててもお構いなしに、ナツキくんは続ける


「健気な所!
……オレが桃香を好きな所、2つ目~っ!」


ナツキくん…恥ずかしいよぉ~っ


私…絶対、顔真っ赤だ


そんな私を見て、ナツキくんは得意気な表情のまま続ける


「恐ろしく前向きな所!」


…そこが好きなんだ。喜んでいいのかなぁ~…


「…オレが桃香を好きな所、3つ目~っ!」


3つ目…


ナツキくんは私を見てニコッと笑う


あ~っ、ダメだぁ


恥ずかしさと、ナツキくんの笑顔にクラクラする


…でも、今は目を逸らしちゃ…ダメだよね


私は、緊張でどうにかなりそうになりながらも、ナツキくんを見つめた