イジワル王子とお姫様

「すいません、嘘つきましたっ。あの……あなたがここで倒れてて、だから助けようと思って。


で、頭は高くしといた方がいいかなと思って。あの……思わず膝に乗せちゃって、あはは……」


しどろもどろになりながら、怒られた子供のように言い訳する


ん?言い訳じゃないか。状況説明?


「……それで?」


そっ、それで?って、……これ以上私に何話せって言うの?


「あっ……ケガしてる!」


怖くて目を逸らすと、彼の手のひらが擦りむけてるのが目に入ってきた。