イジワル王子とお姫様

私たちみたいな高校生にまで敬語使って…大人って大変だなと思う


「あ、いや。オレらだけで大丈夫ですから」


ナツキくんは、そんな彼を制し、受付の横にある衝立の中に入って行った


私もスーツの男性にお辞儀をし、すぐにナツキくんの後を追った


白い背の高い衝立が迷路のようになって、道筋を作っていた


何だか不思議な空間…


初めの衝立を右に曲がると、辺り一面真っ青になった


…じゃなくて、真っ青な青空が広がっていた


「きれ…い」


見た事もない位の、ブルーの青空に白い雲が映えた、美しい写真の数々がそこにあった


私たちの他にもギャラリーがいて、みんな溜め息を漏らしている