イジワル王子とお姫様

「ちょっと…ヤダ!見ないでぇ~!」


必死に手を伸ばすけど、ナツキくんは片手で私の頭を押さえて、近づけない


もう一方の手で携帯のディスプレイを見てニヤニヤしてる


「ナツキくんとデート…、好きになってもらえる可能性85%…ってどっからこんな確率が出てくんだぁ?


しかも、彼女一歩手前まで昇格!って」


うわ、恥ずかしい…


最低だ


「消去!」


ナツキくんは、私の携帯の電源ボタンをプチッと押した


…ひどぉ。まぁ、杏にはまたうち直せばいいけど


見られた…。あの、勘違い甚だしいメールを…


でも…、あれっ?