「右に5つ、前に3つ」 小さく呟いて辿り着いたのは他のと変わりのない石の前。 でも違うのは…其処に刻まれた名前。 春坂家と大きく刻まれた横には、これを建てた人…多分おじいちゃんの名前があった。 足元に私の両親の名前が。 春坂美帆(ミホ)、春坂博(ヒロシ)。 私は、葵をチラッと見てから石へ、いや両親へ近付いた。 パパ、ママこんにちは。 そんな言葉と共に手をあわせはじめた。 その隣には、葵もいる。