道端で、2人の中年の女達が立ち話をして
いた。

「そういえば、知ってます?この家の人の
話。」

右の女が、自分の横に建っている家に指を
さしながら、自慢げにもう1人の女に言う。

「え、この家の人?たしか兄妹2人で暮ら
していたけど、兄の方が精神的におかしく
て自殺したんでしょ。3ヶ月前ぐらいに…。
今じゃ1人暮らしをしているとか。」

その女は、その少しばかり、他の家より立
派な家を見て哀れんだ瞳で見た。

「そうそう。で、その子達の両親の事。し
ってぃるぅ?」

右の女はまた自慢げに続けた。

「ええ、両親は何かの事故で亡くなったっ
て…。」

「実は〇〇さんの奥さんから聞いたんだけ
ど事故じゃないらしいのよ。殺されたって…。」

左の女は青ざめた。

「家の前で立ち話するのやめてください。
迷惑です。」

右の女の後ろから声をかけられ、女は、一
緒にいた女と同じように青ざめながら、後
ろを振り返ると、そこには会話の中にあった、
そこの家の人間が立っていた。