ノリコは笑っていた。 沢山の涙を流しながら、携帯を暗く広がる川に投げ捨てた。 (なんだかなぁ・・・ 始めからそのつもりだったなら、 期待させないでよねぇ・・・捨てられることなんか、今更私は怖くないんだから・・・) 酔ってもいないのにフラフラと草村を歩くノリコの足元に、突然どこからか、小さな犬が纏わり付いてきた。