ナツとはよく行っていたバーで知り合った。 そこのマスターはあたしが暮らしていた相手で─ ナツはマスターの同級生だった。 先に声を掛けてきたのは、ナツからだった─ 「緒田と一緒に暮らしているんだって?」 「…!?」 あたしは驚いていた。 さっきからあたしの方を何度もチラ見していたこの男に、どうやって声を掛けようかと考えていたから── *