ナツと出会ったのは2年前─ あたしが16になってすぐ─ その頃のあたしは、大人のふりをして夜な夜な街で遊び呆けていた。 まだ少しあどけなさが残る自分の顔がイヤで、わざと大人の女に振る舞ったり、露出度の高い服を着たり、自分が少女ではなく女なのだとアピールしていた。 心の奥で本当は助けてほしくてもがき苦しんでいる あたしを押し殺すために── あたしは─ あたしの腕に残るリストカットを見るたび うんざりしていたし── そんな事をしようと考えたあたしにも─ 吐きそうだった。 *