ナツの嘘に気づいた事をあたしは、黙っていることにした。 「ごめん、これは、職場での女除けで、俺はまだ独身です。」 …ナツのついた嘘。 嘘をついたナツを責める気は、更々無かったし─ そんな事は、あたしには大したことじゃなかった。 それより、 あたしを愛したカラダで、AYA も抱いているのかと思うと、また、ムカムカして、吐き気がした。 今まで、こんなにも人に執着した事がなかったから─ あたしは、この気持ちが、嫉妬だって気づくのに、時間がかかった─… *